全般性不安障害に対するマインドフルネス瞑想の無作為比較試験:不安およびストレス反応性に対する効果

概要

目的

マインドフルネス瞑想は、不安障害の治療戦略として関心が高まっているが、先行研究は、積極的な比較群の欠如など、方法論的な懸念によって制限されている。本試験は、慢性的な心配と生理的過覚醒症状を特徴とする疾患である全般性不安障害(GAD)に対して、マニュアル化されたマインドフルネス-ベース-ストレス低減(MBSR)プログラムを積極的対照群と比較した初の無作為化比較試験である。精神疾患を持つ人の介護者は、うつ病、不安、ストレスを発症するリスクが高い。

方法

DSM-IVで診断されたGAD患者93名を、2009年から2011年にかけて、MBSRによる8週間の集団介入群と、注意コントロールであるストレスマネジメント教育(SME)に無作為に割り付けた。不安症状は、Hamilton Anxiety Rating Scale(HAMA、主要評価項目)、Clinical Global Impressions-Severity of Illness and -Improvement scale(CGI-S, CGI-I)、Beck Anxiety Inventory(BAI)により測定された。ストレス反応性は、Trier Social Stress Test(TSST)を治療前と治療後に実施した際の不安と苦痛を比較することで評価した。思いやりの育成訓練(CCT)プログラムが介護者の心理的苦痛を減少させる効果を調査する。

結果

MBSR(n=48)またはSME(n=41)の少なくとも1回のセッションを完了した参加者を含む修正した治療意図分析の結果、両者の介入は終点におけるHAMA得点の有意な減少(P < 0.0001)につながったが、有意差はみられなかった。しかし、MBSRは、CGI-S、CGI-I、およびBAIによって測定される不安の有意な軽減と関連していた(すべてのP値は0.05未満)。MBSRはまた、TSSTストレス課題に対する不安および苦痛の評価においてSMEよりも大きな減少(P < 0.05)および肯定的な自己陳述の大きな増加(P = 0.004)と関連した。

結論

これらの結果は、MBSRがGADにおける不安症状に対して有益な効果を有し、実験室でのストレス課題において測定されたストレス反応性および対処を改善する可能性もあることを示唆している。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23541163/