全般性不安障害に対するマインドフルネスに基づくストレス低減法における、脱中心化(Decentering)による不安軽減の変化

概要

目的

全般性不安障害(GAD)に対するマインドフルネス瞑想介入の治療成績の心理的メカニズムを検討することを目的とした。

方法

マインドフルネスに基づくストレス軽減(MBSR)または注意コントロールクラス(N=38)のいずれかを受けるよう無作為化された患者において、全般性不安障害(GAD)の症状軽減の2つの潜在的治療作用メカニズムとしてマインドフルネスとディセンターリングを検討した。多重媒介分析は、ブートストラップを用いた係数のノンパラメトリック交差積法により行った。

結果

解析の結果、脱中心化の変化とマインドフルネスの変化が、不安に対するMBSRの効果を有意に媒介することが明らかになった。両仲介者をモデルに含めた多重媒介分析では、マインドフルネスではなく、ディセンターリングの増加による間接効果が有意に認められた。さらに、不安の減少に対するMBSRの直接効果は有意ではなく、ディセーリングがその関係を完全に媒介することが示唆された。また、MBSRは、マインドフルネスの増加、特に、気づきと無反応の増加によって、心配を軽減することが示唆された。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28316355/