https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33578349/
概要
背景
本研究の一般的な目的は、標準化されたマインドフルネスとコンパッションの介入における相対的な有効性と変化の媒介者を検討することであった。
方法
431人の参加者のサンプルが、マインドフルネスに基づくストレス低減プログラム(MBSR = 277)と、思いやり育成トレーニング(CCT = 154)に登録された。
プログラム前後の評価には、アウトカムとメディエーターの測定一式が含まれた。3段階のデータ分析計画に従った。ANCOVA、信頼性変化指数、メディエーション(単純および多重)である。
結果
どちらの介入も、マインドフルネス、脱中心化、身体への気づき、自己慈愛の増加をもたらした。
しかし、現在・瞬間の気づきの改善(すなわち、脱中心化、身体への気づき)は、CCTよりもMBSRの方が有意に大きく、一方、社会・情動の変化(すなわち、共通の人間性、共感的関心)は、MBSRよりもCCTの方が大きくなっていた。効果量の大きさは、中程度から大程度であった。
さらに、マインドフルネスとコンパッションの両介入は、心理的苦痛(すなわち、ストレス、不安、うつ)、不適応な認知過程(すなわち、反芻と思考抑制)、および幸福感において同様の変化をもたらした。仲介モデルにより、MBSRプログラムは一見、心理的苦痛を軽減し、幸福感を向上させるために、現在・瞬間の気づきメカニズム(すなわち、脱中心化と身体認識)の変化に依存しているが、CCTプログラムは一見、社会情緒メカニズム(すなわち、共通-人間性、共感関心)の変化を通じて同じ肯定的結果を達成することが示された