思いやりの色と輪郭民族的に多様な患者と医療従事者における思いやりの視点に関するシステマティック・レビュー

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29771933/

概要

目的

民族的に多様な集団における思いやりのあるケアの視点、経験、重要性、影響を明らかにし、記述すること。

方法 1946年から2017年の間に発表された、民族的に多様な集団における思いやりのあるケアに焦点を当てた査読付き研究の系統的検索を実施した。

結果

合計2296の抄録が検索され、そのうち23の論文が包括基準を満たした。文献の統合により、民族集団内の医療における思いやりの視点、促進要因、障壁が明らかにされた。
思いやりは、医療従事者(HCP)の美徳(誠実さ、優しさ、親切、非審判)と患者の苦痛を取り除くための行動(笑顔、タッチ、ケア、サポート、柔軟性)で構成されると説明された。また
、多様な民族の患者さんに思いやりを提供することの重要性と影響として、文化の違いを克服すること、終末期の苦痛を軽減すること、患者さんの尊厳を促進すること、患者さんのケアを向上させることが挙げられた。また、このレビューでは、あらかじめ定義され、文化的背景を持ち、研究者ベースのコンパッションの定義を重ね合わせるのではなく、多様な民族グループ内の個人の視点からコンパッションというテーマを直接探求する、より文脈に即した研究の必要性が確認された。

結論

このレビューは、多様な民族集団における医療における思いやりの認識と、民族文化の違いや関連する課題を解決するために思いやりが果たす役割に関連する現在の証拠を統合し、多様な民族集団における思いやりのあるケアに関連する文献のギャップを明らかにするものである。多様なエスニックコミュニティのメンバーの直接的な証言に基づいたエビデンスを確立することは、文化的に繊細な思いやりのあるケアを強化し、多様なエスニックグループ間での思いやりに関連する健康上の成果を改善することができる。