自己慈愛と幸福感の関係。メタアナリシス

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26311196/

概要

背景

自己受容とは、失敗や欠点に直面したときに、その人が自分自身に対して肯定的で思いやりのある態度をとることである。このような思いやりのある態度の結果として、自己慈愛の高い人はより高い個人的幸福を経験すると考えられている。本メタ分析では、セルフ・コンパッションと様々な形態の幸福感との関係について検討した。

方法は、以下の通りである。

著者らは、k=79サンプル、全体のサンプルサイズN=16,416を組み合わせ、ランダム効果モデルで効果量(ピアソン相関係数)の中心傾向を分析した。

結果

セルフコンパッションと幸福感の関係の全体的な大きさは、r = 0.47であることがわかった。この関係は、感情的な幸福と比較して、認知的・心理的な幸福においてより強かった。標本特性および自尊心が潜在的な調整因子として検証された。さらに、研究のサブサンプルは、幸福に対するセルフ・コンパッションの因果関係を示した。

結論

この結果は、個人の幸福感に対する自己慈愛の重要性を明確に示している。今後の研究では、セルフ・コンパッションと様々な形態の幸福の関係をさらに調査し、追加的なモデレーターの可能性の検証に焦点を当てる必要がある。