自己申告によるマインドフルネス、脱中心化、実行的注意、心理的健康、コーピングスタイルに対する短期間のマインドフルネスに基づく介入の効果。マインドフルネス特有の効果および媒介因子の検討

概要

背景

マインドフルネス介入研究の大半は、アクティブコントロール群を含んでいない。マインドフルネス実践の潜在的な独自の効果を検証し、マインドフルネスに基づく介入に関連する有益な精神衛生効果の原因となるメカニズムを研究する。

方法

本研究では無作為化対照試験においてマインドフルネス瞑想と能動的対照群を比較検討した。
瞑想経験のない成人社会人集団において、マインドフルネスに基づく短期介入(n=46)を、能動的対照群であるリラクゼーショントレーニング(n=40)および不活発な待機リスト群(n=40)の両方と、自己申告によるマインドフルネスおよび脱中心化、実行的注意、心理的幸福、不安、うつ、対処様式に関して比較した。

結果

共分散分析の結果、マインドフルネス群は待機者群に比べ、自己申告のマインドフルネスと心理的幸福感で高いスコアを示した。しかし、脱中心化、不安、抑うつ、実行的注意、対処スタイルについては差が見られなかった。さらに、どの変数においてもマインドフルネスとリラクゼーションの間に差がなかったため、この研究ではマインドフルネス特有の効果を見分けることができなかった。ブートストラップ法を用いた単純な調停分析により、ディセーリングが自己申告のマインドフルネスと心理的幸福感の間の調停役として作用することが明らかになった。

介入の長さ、MBIにおけるボディスキャン運動とリラクゼーションの類似性、および脱中心化効果の欠如は、明確なMBI効果の欠如を部分的に説明すると思われ、労働人口において心理症状を軽減しながら幸福感と問題焦点型対処を高めることを目的としたMBIは、単に4週間より長く、7セッション以上含むべきであることが示唆される。

https://link.springer.com/article/10.1007/s12671-012-0142-1