概要
背景
マインドフルネス・トレーニングは、注意の自己制御の反復練習を伴うので、注意のスキルと関連する記憶プロセスの測定可能な改善につながるはずだと、何人かの著者が主張している。
マインドフルネス・トレーニングと注意や記憶に関するパフォーマンスベースのテストとの関係を示した研究はいくつかあるが、知見はまちまちである。
方法
本研究では、マインドフルネス瞑想を長期間実践している成人33名(平均期間6年)のサンプルを、人口統計学的にマッチさせた非瞑想者サンプルと、持続的注意、注意切り替え、凝集処理の抑制、作業記憶、短期・長期記憶など注意と記憶機能に関するいくつかの広く用いられるテストについて比較検討した。
結果
群間差は、すべての注意の課題で有意ではなかった。有意な群間差は、短期記憶(自由再生と手がかり再生)、長期記憶(自由再生のみ)においてのみであった。マインドフルネス・トレーニングによって培われる注意と記憶の処理の性質について、解明が必要であることを示唆している。