思いやりのある内部スーパーバイザーを育成する。セラピスト研修生のための思いやりに焦点をあてたセラピー

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27456393/

概要

内的スーパーバイザー」という概念は、心理療法において、スーパーバイザーとの関係が内面化され、スーパーバイジーによって利用される方法を説明するために用いられてきた。
本研究では、セラピストが「思いやりのある内的スーパーバイザー」を育成するためのトレーニングの可能性と潜在的な利点を探求する。
研修中の認知行動療法士を対象に、思いやりに焦点を当てた療法介入をアレンジした訓練プログラムを開発した。
トレーニングは、4週間にわたって行われる誘導イメージのエクササイズと内省的な実践に焦点を当てた。7名の研修中の認知行動療法士に、研修プログラムの経験について、半構造化形式でインタビューを行った。得られた記録は解釈的現象学分析(IPA)を用いて分析された。
その結果、(1)スーパーバイザー像の多様性、(2)ブロックとその克服、(3)思いやりの増加と感情の調節、(4)認知プロセスへの影響、(5)内面化と統合、(6)専門性と個人の利益、という6つの上位テーマが同定された。
テーマは、参加者が思いやりのあるスーパーバイザーのイメージを作成し、経験した様々な方法を記述している。このプロセスで遭遇した個人的なブロックと取り組むことで、参加者は思いやりの本質と、トレーニング、実践、個人生活において彼らをサポートする可能性について、より深く理解することができた。思いやりのあるスーパーバイザー関係を「内面化」するプロセスと影響を参加者が説明し、心理療法の訓練と自己実践への潜在的な意味について議論した。

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