概要
目的
瞑想的実践を取り入れた第三の波への介入に関心が高まっている。マインドフルネスと慈悲の瞑想のトレーニングプログラムは、大きな可能性を示している。
精密医療の精神に則り、特定の種類の観照的トレーニングの恩恵を受ける人と受けない人を特定する参加者の特徴を精密に理解することは、重要な試みである。
方法
ここでは、思いやりの育成トレーニング(CCT)が、思いやりの恐怖の3つの形態(自己のため、他者のため、他者から思いやりを受けること)の改善、さらに自己思いやりの改善に及ぼすベースラインの3領域のモデレーター(人口動態、感情、幸福変数)を検討した。
結果
ベースライン時、感情表現の抑制とストレス認知の頻度が高いこと、認知再評価の自己効力感とマインドフルネススキルが低いことが、CCT(対待機リスト対照群)の自己への思いやりの恐怖の低減に対する効果を有意に調節したことが示された。
結論
他者への思いやりの恐れ、他者からの思いやりの受け手であること、自己への思いやりに対するCCT効果の有意なモデレーターは同定されなかった。CCTに関連した思いやりの増加を予測する個々の参加者の特徴を特定することは、治療マッチングや治療プログラムの順序付けを最適化するのに役立つと思われる。