概要
過去10~15年の間に、心理的機能や幸福感を向上させることを目的とした思いやりに基づく介入が実質的に増加している。
研究方法
本研究は、現在利用可能な思いやりに基づく介入策の概要と統合を提供する。これらのプログラムはどのようなものか、その目的は何か、そしてそれぞれのプログラムを支えるエビデンスはどのような状態にあるのか。
結果
この概説では,少なくとも8種類の思いやりに基づく介入(例えば,Compassion-Focused Therapy,Mindful Self-Compassion,Cultivating Compassion Training,Cognitively Based Compassion Training)が見出され,6つは無作為化対照試験で評価されており,最近のメタ分析では,思いやりに基づく介入が苦しみと生活満足度の向上に対して中程度の効果量を生み出すことが見出されている。
結論
さらなる研究が必要ではあるが、エビデンスの現状は、臨床医がクライアントとの臨床実践で用いることができるさまざまな結果に対する思いやりに基づく介入の潜在的な利益を強調している。
実践者のポイント
8つの確立された思いやり介入プログラムがあり、そのうち6つはRCTのエビデンスがある。
現在までに最も評価されている介入は、同情に焦点を当てた療法である。
すべての思いやり介入について、臨床集団におけるさらなるRCTが必要である。
思いやりのある介入のエビデンスベースを改善するために、10の推奨事項が提示されている。
https://bpspsychub.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/papt.12104