街角で人とぶつかった

街角で人とぶつかって、

あなたは手に持っていた卵を割ってしまいました。

そんなとき、

あなたなら、どうしますか?

それが今回のコンパッションのテーマです。


何をするにしても、

実際に、実践して、行動してみなければ、
本当のことがわかりませんし、
身につけることもできません。

コンパッション育成トレーニング(CCT)では
いかにコンパッションを日常で実践するか?
ということを大切にしています。

CCTの教育システムは、
いかにそこでの学びを実践にまで結びつけるのか、

ということが、とても良く考えられています。

私たちはつい、いろいろ頭で考えるだけで
それを実践しないままで終わってしまうことが
多々あります。

しかし、この
CCTで学ぶコンパッションにおいては、

実践しなければ、それはコンパッションではない、
ということがはっきりしています。

単に相手のことを思いやるだけでは
共感でしかなく、
コンパッションとは言えない、

というのがその定義から明らかだからです。

そこで、
いかに学びを実践にまで結びつけるのか、
ということにおいて、

CCTが重視しているのは、

ものごとをどのように認知、認識しているのか
という側面に気づきをもたらすことです。

なぜなら、まず、
ものごとをどのように認識しているか
というところから
その人の価値観や態度が生まれるからです。

そして、そこから感情が生まれ、
それがその人の態度、反応となって、

それが繰り返されることで
習慣となっていきます。

そしてその習慣がまた
その人のものの見方を形成していきます。

このようにして、
ものごとをどのように認識するかによって、
その人の人生が形成されていくからです。

そのことがわかれば、
自分の人生の変え方もわかります。

世界の見方を変えればいいのです。

と言っても、人生を変えるには、

それを単なる知的な理解ではなく、
はらわたで感じ取れるぐらいに、
実感するところまで落とし込むことが
大切になってきます。

この話を聞いたとき、

ある話を思い出しました。

その話というのは、

ある人がスーパーで卵を買って、
家に帰る途中、

曲がり角で出会い頭に人とぶつかって
その玉子を落として、割ってしまったのです。

それで思わず、その人は
ぶつかってきた相手に向かって

「一体どこを見て歩いているんだ、バカモノ!」
と怒鳴ったのですが、

ふと気がつくと、

ぶつかって倒れたその人の足元に
白い杖が投げ出され、
その人は黒いサングラスをしていました。

ぶつかってきたその人は、
目が見えない人だったのです。

そこでその人は思わず、

倒れていた相手の人に駆け寄って、

「大丈夫ですか?」と声をかけて
助け起こしました。

という話です。

これは、

その人の認識が変わったことによって
行動が変わったひとつの例です。

ここで、「目が見えない人」というのは
無意識な人を象徴しています。

日常生活の中で、
ある人の言動によって、
傷つけられることって、
よくあることです。

でも、そんなとき、
そういう人は、無意識なのです。

無意識なときって、
誰にでもあることです。

自分にだって、
無意識な言動で人を傷つけてしまったことって
たぶんいっぱいあります。

そういうふうに思うことができれば、

自分が傷つけられたことに怒るのではなく、

「相手の人は無意識だったのだ。
 自分だって無意識でひとを傷つけたことだってある。」

そのように思うことができれば、
相手に対する思いやりが芽生え、
許すこともできるでしょうし、

その人に対する行動や態度だって変わるでしょう。

実際には、

「いやそれでもどうしても許せない」

って思うこともあります。

感情がそんなにすぐには
変わらないことだってあります。

でも、

自分の認識が広がることによって、
コンパッションが生じてくることが
感じられるでしょう。

CCT では、

コンパッションは、
共通の人間性(コモンヒューマニティ)
だということを認識の根本においています。


その認識が、

心理学的にも、科学的にも、体験的にも
真実であるということが、

身にしみてわかるように
プログラムが組み立てられています。

もしこのように、
世界の人々の認識が変われば、

世界はもっと平和で、
喜びと、幸せに満ちた人々で
あふれていくことでしょう。

そういう時が来ればいいなって
思います。

でも思うだけではなく、
まずは一歩、歩いてみる。

実践できることをやってみる。

そう思って、
CEJ(コンパッションエデュケーションジャパン)
をコマラ・ローデと設立しました。
https://compassioneducation.jp/

コンパッション実践会。
もし興味があれば、参加してみてください。
https://oshoartunity.com/blog/post_lp/compassion_practice1

OAUえたに